2024年度_第9回ピアノ発表会を終えて

2024年_第9回ブンブンピアノ教室発表会

2024年7月21日、年に一度の大きなイベント、第9回ブンブンピアノ教室発表会が無事に終了しました。ピアノの発表会では、一人で舞台に立ち、スポットライトを浴びるため、逃げ出したくなるような緊張感があります。しかし、その分、やり切った達成感や、次はこんな風に弾いてみたいという新たな目標を見つけることができます。それぞれが自分自身の成長を実感できる特別な舞台だと思います。

私はできる限り発表会を続けていきたいです。単なるピアノの技術向上にとどまらず、自己表現や自信を育む貴重な機会です。また、発表会を通じて親子、きょうだい、生徒同士の絆が深まり、音楽を通じたコミュニティの一体感も生れます。

発表会の準備は簡単ではないですが、皆様が一生懸命に練習し、その成果を披露する姿を見ると、毎年の努力が報われる思いです。そして、参加者皆様のご協力のおかげで成り立っています。決して私一人でできることではないので、本当に感謝しています。

発表会は、今のところ年に一度、7月に開催しています。練習は大体3ヶ月前から少しずつ始めることにしています。

本番は1部と2部に分かれており、1部はメイン曲、2部は自由曲の発表です。特に2部では、親子連弾やアンサンブル、連弾、弾き語りなど、演奏形態がさまざまで、非常に見応えがあります。

準備から本番までは大体こんな感じです↓

 

会場予約

まずは会場の予約から。市のホールは1年前から予約が必要で、くじ引きです。もし外れたら、半年後に他の会場で再度予約に挑戦。くじ運が良いと評判の母にお願いし、あみだくじを引いてもらったところ、なんと1番で当選!そのおかげで、半年前には会場が確保できてほっとしました。

 

選曲は大事

年に一度のイベントに向けて、同じ曲を3ヶ月間練習するので、今の自分よりもぴーんと背伸びをすれば届くような曲を選びます。中には、背伸びしても届かないような難曲に挑戦する人もいますが、この期間には驚くほどの底力が発揮され、思いがけない自分に出会えるかもしれません。だからこそ、発表会は挑戦する絶好の機会だと思います。

私は、生徒さんが弾きたいと思う曲は、できる限り弾いてもらいたいと考えています。どうしても弾けない箇所があれば、片手で弾いたり、編曲したりすることも可能です。弾きたいという気持ちは、ピアノへのモチベーションを高める大切な要素ですから。

それに、まだまだ知らない隠れた名曲は山ほどあります。そうした曲に巡り合う良い機会でもありますね。

 

練習期間は3ヶ月未満

いよいよ練習開始。まずはスケジュールをざっくり決めて、少しずつ進めていきます。譜面は、PDFを用意したり、楽譜を購入してもらったり、さまざまな方法で準備します。プリントアウトした場合は製本も行います。また、編曲が必要な曲については、譜面を作成します。私は主に「Flat」というiPadで使えるソフトを利用しています。昔は手書きで譜面を書いていたのですが、あまりにも汚く見づらかった・・・ので申し訳なく、今は良いソフトが安価で手に入るので本当に助かっています。

その後、ひたすら譜読みが始まり、練習、練習、猛練習が続きます。この期間は最も大変ですが、同時に腕が一番上がる時期でもあります。

親子連弾やアンサンブルは、発表会の1ヶ月前くらいから徐々に合わせ始めます。弾き語りの場合は、まずピアノから練習を始め、ピアノが弾けるようになったら歌を加えていきます。

演奏する際に、何がメインかを見極めることが重要です。人の演奏を聴きながら息を合わせ、自分だけの世界になり過ぎない、弾き語りについてはピアノに夢中になりすぎないように注意し、歌が主役であることを忘れずに練習します。もちろん、2部でソロのピアノ演奏をするのもOKです。幅広い音楽の世界を、さまざまな角度から楽しんでいただきたいと思います。

 

本番直前

大体6月末には皆さん弾けるようになってきていますので、お辞儀からステージマナーを伝えつつ、一発録音をして一緒に聴いてみる、ということをやってみます。客観的に自分の演奏を聴くのはとても役に立ちます。

 

運営側の準備

講師は練習の合間にさまざまな準備を行います。抜けがないように計画的にスケジュール表を作成し、綿密に進めていきます。多くの方にご協力いただきながらも、プロデュースするのは自分自身なので、緊張感を持って遂行しています。必要な備品を準備し、お花屋さんに依頼をし、会場の下見を行い、担当者と打ち合わせをします。その後、各作業の順番を決定し、プログラムを作成します。最後に、アナウンス用の原稿を作成し、アナウンス担当の方とオンラインミーティングを行って、より細かい部分を修正していきます。このような協力が得られることは本当にありがたいです。

プログラムは名前の間違いがないように何度も確認を重ねますが、それでも誤字脱字が発生することがあります。今年からはQRコードを使用してプログラムを作成しました。これにより、紙の削減が可能になり、誤字脱字をギリギリまで修正できるというメリットがあります。また、参加者には毎年お土産を用意しますが、何にするかいつも悩みます。今年は思い切って教室のロゴを使ったものにしました。

 

発表会が終わった後は、YouTubeで限定配信を行い、一人一人に感想を送ります。発表会で弾きっぱなしにするのはもったいないと思いますので、余韻も大切にしたいですね。

 

 

幼児さんは初めての発表会

 

 

 

 

 

30分のレッスンを全集中するのは難しいので、最初の音出しが大事ですが、もちろん全然できないこともありました。できなくても良いので、できるところだけちょこっと弾くとか、「こういう風に弾けるといいね」と言い続ける。そうすると次のレッスンでパワーアップしてきてくれたりします。できない時はつまらなく感じても、できるようになると楽しくなりますね。小さい手でピアノを弾くのは大変で、ドレミもおぼつかない状態でしたが、たくさん練習して、みんな堂々と素敵に弾けました。

 

 

小学生さん

 

 

 

 

 

発表会経験者と初参加の子もいますが、人前で弾くのはいつだって緊張するもの。低学年の子は全然緊張しなかったーって子も結構いましたね。大人になるにつれ緊張が増してくるのかな。

本番が一番よくできた!
緊張して手が震えて指がうまく動かなかった・・

そう、本番は何が起こるかわからない。でも私はどんな本番になったとしても良いと思っています。それまで頑張っていない子なんて一人もいない。厳しい練習に耐えて、できた、できないを繰り返しながらそれぞれのペースで成長して行きました。たとえ本番で失敗してしまってもそれも経験です。

自分で何とかして、1曲を弾ききる!

その経験がちょっとづつ心を強くしていきます。そして今後の自分の糧になったら良いなと思います。

 

中高生〜大人の生徒さん

 

 

 

 

 

中学生以降は、音楽の「点」と「点」が結びつくようになり、感情と理論が次第に繋がっていきます。皆さん難曲に挑戦されましたが、技術的な向上はもちろん、表現力も豊かになって演奏中に見せた集中力や、緊張感に負けずに弾ききる姿に感動します。

大人の生徒さんにおいても、仕事や家庭との両立の中で音楽を続けている姿勢には、心から敬意を表します。演奏には、それぞれの人生経験や想いが反映されており、聴きごたえがありました。

 

音楽を楽しむ

本番の緊張感は、社会生活でも何度も経験するものですが、私自身もなかなか慣れません。それでも、大切なのは、緊張感や時には失敗も含めて、音楽を楽しむことです。初めは「自分のため」に、そして親や先生の視点では「子供や生徒の成長のため」に学びますが、大人になるにつれ、演奏の目的に「他者のため」が加わっていくのが理想です。多くの人がプロのピアニストになるわけではありませんが、さまざまな仕事を通じて、自分を幸せにし、人を喜ばせることができるのは素晴らしいことです。音楽を学ぶことで、そのような過程を感覚的に理解できるのではないかと思います。

来年の第10回発表会に向けて、共に新たな挑戦をしていけたら嬉しいです。皆様のご支援とご協力に感謝しつつ、これからも楽しく充実した音楽の時間を共有していきたいと思います。

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